トリノホシ (クリア後の感想)

印象的なのはトリよりもこのホシの空気とか風かなぁ。時刻により空の状態が変化し、朝日が昇ると朝焼け、昼間はぬけるような青空、夕方になれば鮮やかな夕焼け、夜には星空が広がる。晴れた日ばかりでなく天候も変化し、しとしと降る雨もあれば、稲妻が閃く雷雨やサイクロン、寒冷地では雪やブリザードも吹く。それらの変化が時間の流れと共に刻々と変化していくのが良かった。
そういった気候の変化にあわせて風の流れが変化するのだが、グライダーで飛行してるため風の流れをダイレクトに感じることができる。常に風の影響を受けながらの飛行となり、強風や逆風のなかでは見えない敵と抗うことになりこの手の操作になれてない人にはかなり苦痛なようだが、上昇気流にふわりと乗り高く高く上っていく感覚、デジタルデータとはいえその高さから景色を眺める感動は他のフライトゲームでは味わえない。
このゲームの初期評価として「見た目は癒し系だが内容はシビアなサバイバル」という印象があったのだがサバイバルは最初だけでルールが分かれば単なる日常になり、RPGゲームでいうところのポーション自分で調合してるのとあまり変らない。食料の調達が安定して行えるようになれば「空気と風を感じる癒し系」ゲームになる。
そう考えるとやっぱり「竜」は居なくてもいい、ストーリ的にも重要でないし、原因の解明もなく、存在しなくても話は成立する。ゲーム的緊張感とか行動根拠を与えるために入れたんだろうけど、自分的にはストレスになっただけで最後があのような形でもカタルシスは感じられなかった。竜がいなくなったトリノホシをのんびり飛んでみたいなぁ。おまけでステージセレクトとか無いんだろうか。